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EC-145 600sizeの制作と定番の組み合わせ


こんにちは。Hajime-factoryです。


※今回の記事は長いです・・・お時間がある時にご覧下さい。


HAJIME-FACTORYのイメージは、ワンオフのカスタムメイドのスケールヘリ制作工房というイメージが強いのですがスケールヘリ制作いわゆる市販のスケールボディとマシン(機体)を元に制作する依頼も多くあります。

ただ、HAJIME-FACTORYですので少し手を加える事も多々ありまますが!

ROBAN JAPAN製のスケールヘリの中で最も多い制作依頼が600sizeで言えば
Eurocopter EC-145シリーズです。






なぜ、このEC-145が多いかと言うと

1、HAJIME-FACTORYで企画したスケールボディがR/J企画シリーズと言う
  事でROBAN JAPANから他社、他国に無いデザインのEC-145が発売され
  ている。

2、FunKey製などには無いテールブームが上方にあるテールシステム。

3、ROBAN製の600sizeはドアの開閉が可能で尚且つフロントウィンドウが
  透明なのでコックピットを搭載しても見栄えがする。

4、国内外の航空隊、民間で多く採用されている為、知名度が高い。

5、スタイルがカッコいい。

6、4枚ローターなのでヘリコプターらしい。

などがご依頼者が選択されている主だった理由です。




ここから少々話が長くなりますが当工房の見解を書いていきます。


1、に関しては

EC-145のスケールボディは殆ど入手が出来ずROBAN社以外で製造していた会社は既に廃業になっておりHAJIMEとしても入手が難しかったボディの一つです。
ROBAN社へ訪問した時も殆ど生産しておらず依頼があれば生産するという体制でした。当時、ROBAN社以外でも一社EC-145を生産していましたがオーダーしても全く発送されず何度か催促しても連絡が取れずで最終的にキャンセルした事もあります。
また、ROBAN製のEC-145 600sizeを取り扱っている海外代理店でも在庫が無かったり写真が小さく完成度も含め分かり難く対応や反応も悪い所もありました。中には実際に手元に届いて見てパーツの不足、大きな破損などもあり海外からの仕入れはリスクも大きかったです。

下の写真は数年前に海外からお客様が購入したボディです。
この写真を購入元へメールで送りましたがその後連絡無し・・・




下の写真は同じく海外で購入したEC-145-600sizeにギヤボックスを含めたテールの跳ね上げパーツが付属していなかったので、この写真をメールで伝えましたが「最初からパーツは付属していない」との回答でした。価格的に通常の価格なのであり得ないと思います。





もちろん、全ての販売店では無いと思いますし当工房のお客様が購入された販売店の対応だとは思います。


そんな中でROBAN本社のCEOから協力要請があり関係が築けた時に真先に依頼したのがEC-145でした。HAJIME-FACTORYとすればカスタムベースとなる無塗装のボディが入手出来れば良かったのですがROBAN社のCEOと会談している中で複数オーダーであればオリジナルデザインで塗装も可能だと言う話になりました。

本来、塗装だけでもある意味、カスタムですので当工房で依頼をお受けすれば良いのですが塗装だけも、それなりの価格にはなります。

そこで、カスタムスケールヘリに近いボディを市販ベースで生産すれば多くのスケールファンが所有し易くなるのではと言う事でROBAN JAPANの社長に相談し承諾が得れましたのでHAJIMEが企画したデザインで生産体制に入りました。

しかし、当時ROBAN社で見せて頂いた型は古く仕上げも、あまり良く無く
ここからROBAN社のCEOと何度も交渉し新たに型から起こしグラスの品質や強度も交渉し完成したのがROBAN JAPANのEC-145 600sizeです。

今では国内で購入可能なEC-145-600sizeスケールボディですがROBAN JAPANの発足前はスケールボディを入手するのも品質的にも難しい状態でした。


2、に関しては、
FunKey製は跳ね上げテールシステムを採用したスケールボディは無く発売されているボディは全てストレートテールです。
その為、跳ね上げテールギヤユニットを開発したROBAN社が他社ボディとの差別化としてテールブームが上方にあるヘリの採用が多いです。




その反面、ROBAN社に無いボディサイズやROBAN社には無い機種があります。ご存じの方も多いと思いますがFunKey社はHIROBO社のOEM先でお互いの付き合いは非常に古くHIROBO社の拘りがFunKey製のボディを育てた部分も多いと思います。
元々、HIROBO社のGPヘリ用のボディという位置づけもありましたのでHIROBO社の「シャトル30」「スカディ50」「フレイヤー90」を機体としてスケールボディのラインナップが多いです。


写真はFunKey製 Bell222 50/600size




写真はFunKey製 Bell206 30/550size (シャトルに合わせたボディ)




写真はHIROBO製(FunKey製造) Bell222 90/700
 (フレイヤーに合わせたボディですがマシンはT-rex700)






3、に関しては

ROBANが生産する600sizeの多くはフロントドアの開閉が可能です。





尚且つ、ウィンドウが透明なのでコックピットなどを搭載した時でも他のボディよりスケール感がアップします。





4、に関しては

国内でも多くの消防航空隊やDoctorHeliなどが採用していますし、海外の航空隊や民間でも多く採用されているヘリでもありますのでファンは多いと思います。

海外のEC-145




国内は川崎重工業が製造していますのでBK117とC-2なります。





5、に関しては、
そのまんまです(笑
EC-145のスタイルが好きという方は多いですね。

6、に関しては
4枚ローターや5枚ローターなどのマルチは、やはり実機感があるという事で選択される方も多いです。
ただ、700sizeや800sizeなどの場合2枚のローターサウンドも捨てがたいですね。

少々長くなりましたが以上がEC-145-600size人気の理由?です。




話か変わり最近もEC-145-600sizeの制作依頼は多いです。






制作依頼のご相談で最初に決めるのがスケールヘリの
心臓部となりマシン(機体)です。

跳ね上げ式のトルクチューブ駆動ですので
殆どはALIGNヘリになりますが、その中でT-rex600にするか
T-rex550のロングテールにするかの話になります。

T-rex600の場合、基本的には22.2V 3300mAhの
バッテリーが2本必要となります。

その為、当工房では殆どT-rex550を推薦しています。






その理由として

1、600クラスのスケールヘリであれば22.2V 5000mAh~5500mAhの
  バッテリーでも十分フライトが可能。

2、最近のALIGN T-rex550Lなどに搭載されているモーターはトルクフル
  でパワーも十分ある。

3、バッテリーが22.2V 5000mAh~5500mAhであれば600sizeから
  700size、800sizeのスケールヘリを導入する時でも使えますので今後の
  事を考えても22.2V 5000mAh以上のバッテリーを所有する方がお勧め。
4、22.2V 5000mAh以上のバッテリー1本で平均8分はフライト可能です
  ので経済的であり尚且つ簡単!

以上がT-rex550クラスをEC-145 600sizeスケールヘリの心臓部として勧める理由です。

ただ、総重量が重くなる場合は44.4V(12セル)仕様にした方がベストですので、ノーマル状態のボディでは無く大きくカスタムしたり内部に拘ったりする場合はT-rex700でも搭載可能ですので更にパワーが必要な場合やフライト時間を増やしたい場合はT-rex700を搭載する事も視野に入れても良いとは思います。




そして次に決めるのはローターヘッド

現在は、入手し易く性能も良いROBAN製のヘッドを主に使用しています。
国内生産のヘッドでも良いですし、他の海外製のヘッドでも構いません。

このヘッドは購入されたお客様の評価も高いです。

ただし、見た目同じようなヘッドでも精度や品質に問題があるヘッドもあります。

このヘッドはROBAN製と言うわけでなくROBANを通して信頼のある
ラジコンヘッドの製造の実績が多い金属加工会社へ依頼して製造しています。








次にEC-145-600sizeの打ち合わせで決めるのがローター選びです。
当工房のお客様の8割が実機同様の左回転を希望されます。

と言うより、左回転スケールヘリに関してはHAJIME-FACTORYとして
デモ機は左回転にしていましたので、それを見られたお客様から
左回転を希望される事が多くなり今ではEC-145-600sizeの
定番になりつつあります。






左回転仕様のスケールローターは少なく当初は
通常の対称翼を使用してましたが4枚ヘッドで尚且つスケールに
合うという訳では無かったのでハイプロダクトの長瀬さんに
交渉をし左回転仕様の準対称翼が完成ました。





そして、低回転でスケールフライトがメインのEC-145には
非常に適したローターで材質や性能も良く
HAJIME-FACTORYでEC-145をご依頼されるお客様の定番です。








そして次に決めるのがジャイロです。
3軸ジャイロは、どこのメーカーの物にするのかです。


多いのはマイクロビースト、DJI NAZA-H、JR TAGS01orMINI
そしてFUTABA CGY750です。

ジャイロに関しては、それぞれの好みがありますので
お任せ以外は指定してもらいます。

お任せの場合、当工房ではFUTABA CGY750を勧めてます。





理由は回答に誤解や認識、見解の違いもありますので
あくまで当工房の捉え方になります。

1、CGY750はジャイロセンサーとコントロールBOXが分かれている
  セパレートになりますのでスケールヘリのようにボディ内部にマシン
  やメカを入れる時にジャイロセンサーを理想的な位置に装着しても
  コントロール部分を操作し易い場所へ移動出来ますのでスケールヘリ
  のセッティングがやり易くなります。

2、FUATBAのCGY750はある意味、多機能で性能も良くセッティングが
  難しい面もありますが、V2.0になりスケールヘリに適した性能を発揮
  してくれます。ジャイロのセッティングには時間も掛かりますが決まれ
  ば素晴らしく安定し尚且つ操縦し易い操作性のジャイロです。

3、国内メーカーですので熟知したメーカースタッフもおり問題点などを
  聞きやすい面もあるかと思います。

その他にも優れた点はあると思いますがひとつのメーカーをHAJIMEとして推奨している訳ではありませんので以上の3点が当工房としての見解です。

その他、マイクロビーストにはマイクロビーストの操縦性と性能があります。マイクロビーストは現在、プラスになり6軸制御が可能です。
こちらも、セッティング次第では、かなり安定して飛ばし易いです。

DJI-NAZA-HはGPSというイメージが強いのですが、3軸ジャイロとしても海外では人気です。




JR TAGSに関しても当初のTAGSより性能が向上し特にTAGS Miniの性能は高いです。送信機がJRと言われるお客様はTAGSを選択されても良いと思います。







と言う事で当工房でEC-145-600sizeスケールヘリの
ご依頼があるお客様に定番になりつつある組み合わせの紹介でした。


その組み合わせでマシンを詰めていきます。






ヘッドやテールなどマシンの調整からジャイロや送信機の
セッティングまで徹底的に詰めていきます。





マシンの調整ではホバリングやスケールフライトまた
スピードフライト急旋回などスケールヘリとして
操縦しないようなフライトも詰めていきます。

下の動画はEC-145-600size へ搭載するマシンの
テストフライトをしている動画の一部です。





マシン(機体)の調整が終了したらスケールボディへ組み込んでいきます。






どのスケールヘリもそうですが、制作するにはマシンに合わせて
「ボディの加工」「振動対策」「組込取外しが安易に出来るように制作」
「マシンに合わせた土台製作」など様々な加工やパーツ製作は必要です。


スケールヘリとして完成したらフライト調整です。
ここでも徹底して詰めていきます。






マシンの状態で、しっかり調整やセッティングが出来たとしても
スケールヘリになると、様々な問題が出る場合もありますし
スケールヘリの大きさや形状また重量によりフライト感覚が
変わりますので、スケールヘリとして詰めていきます。








このEC-145-600size ADACのテストフライト動画です。





ほぼ完成です!!






EC-145-600size
ノーマルでも十分格好いい!!






テストフライト時の写真ですので
窓などのパーツは取り付けていません。








ノーマルと言ってもカラーやデザインなどしっかり
指示して制作していますのでプチカスタム的な完成度です。







少し写真を掲載!






※テストフライト時の写真ですので窓などのパーツは取り付けていません。







この時のフライトタイムは6分19秒
バッテリー残は52%でした。


そして最後に掃除です(笑








EC-145-600sizeの大きさは


こんな感じです。

製作チーフの身長は176cmです。





※写真は本日、調整したEC-145 600size POLICE仕様



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